肩こりケア効果も!骨盤を立てるオフィスチェア設定3ステップ
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「長時間パソコン作業で肩がガチガチ」「座っていると腰が丸まり集中力が切れる」——
その原因、骨盤の後傾かもしれません。
この記事では骨盤を立てて首肩の負担を減らす“オフィスチェア設定3ステップ”を3分で解説します。
設定手順だけ見たい方はこちらへジャンプ。
こんにちは、ストアディレクターのイシイです
私は、介護福祉士として4年間ケアワーカーを経験した後、現在はシーティングに携わり、10年目を迎えています。
この記事では、“車いすフィッティング“ の知見をオフィスチェアに応用し、誰でも再現できる3ステップにまとめました。
- 骨盤が立つと肩こりが減る理由
- 骨盤を立てるオフィスチェア設定3ステップ
- よくあるNG例とワンポイント解決策
なぜ“骨盤を立てる”と肩こりが減るの?

骨盤が後ろに倒れると背骨全体がC字になり、頭が前へ突き出します。頭部は体重の約10%。重い頭を首・肩の筋肉が支え続けると僧帽筋・肩甲挙筋が緊張 → 血流低下 → コリ・痛みへ。
反対に骨盤を立ててS字カーブを作れば、頭が体幹の真上に戻り、首肩の負担が大幅ダウンします。
STEP1:座面高さを「膝=股関節」レベルに合わせる

- 椅子に深く座り、足裏を床にフラットに置く。
- 膝頭(膝前面)と大転子(股関節外側の出っぱり)が“ほぼ同じ高さ”になるようガスシリンダーで椅子の高さを調整。※高さ調整ができない椅子はクッションなどで調整するも良いでしょう。
- 膝が骨盤より高いと後傾を招き、低すぎても太もも裏が圧迫される。
STEP2:ランバーサポートで「腰椎前弯のくぼみ」をそっと支える

- まず骨盤を立て、背もたれに深く寄りかかる
- 腰が丸まらないよう軽く胸を張り、骨盤を起こす。
- この姿勢で背もたれと腰の間にできる “S 字のくぼみ” がターゲット。
- 椅子の機能に合わせてくぼみ(腰椎前弯の最深部)をサポート
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A. ランバーサポート機能が付いた椅子
── くぼみにふくらみの頂点を合わせる。 -
B. ランバーサポート機能がない椅子
── ランバーサポートクッションを使用し、身体を押し出さない程度にくぼみを支える。
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A. ランバーサポート機能が付いた椅子
STEP3:肘掛けを「肘90°+前腕フラット」に合わせる

- 肘を90°に曲げた状態でアームレストに置き、肩が持ち上がらず・沈まずリラックスできる高さへ調整。
- 前腕が水平になるとキーボード操作時の首・肩の支持面が増え、僧帽筋の静的緊張を軽減。
- 高さ調整不可の椅子は、着座高⇄デスク高のいずれかを見直す。
返信目安:翌営業日
よくあるNG設定3つ&即効リカバリー
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座面を一番低くしている
→ 太ももが上がり骨盤後傾。
対策: 座面高を適切な高さに上げる。もしくは、足置きが必要なら足台を追加。 -
背もたれに深くもたれて沈む
→ 腰部空隙が大きく骨盤後傾。
対策: ランバーサポート(腰用クッション)で腰部を埋める。 -
アームレストを外している
→ 肩の宙吊りが続き僧帽筋緊張。
対策: 可能ならアームレストの装着、無理ならデスク天板に前腕を預ける。
まとめ:3ステップで“座る肩こり”を撃退
- STEP1:膝=股関節高さで座面を合わせる
- STEP2:拳1つ分ランバーサポートを前へ
- STEP3:肘90°+前腕フラットにアームレスト調整
3ステップ完了後に「肩が軽い」「背筋が伸びた」と感じたら成功です。違和感があればいずれかがズレているので微調整してみましょう。
次回予告: 体圧と血流のしくみ図解(10月24日公開予定)